伝統工芸品

おひつの使い方について解説

おひつの使い方

本記事でご案内

おひつを実際に使用する際の流れをまとめました。おひつを使用する時の諸注意や、動画で解説をしております。

準備するもの

あく抜き時に必要なもの

・米のとぎ汁orお湯(あく抜き用)

・布巾(拭きあげ用)

※毛足の長いタオルでは杢目の隙間に繊維が絡まりやすいので

リネン(麻)や薄手のコットン(綿)の生地がおすすめです。

・アルコールスプレー(エタノール)

※我が家はA2ケアをつかっています。

ご飯を移す時に必要なもの

・布巾(蓋にはさむ用)

※我が家は、さらしを使っています。

・しゃもじ

・しゃもじ入れ

※我が家では湯飲みやマグカップに水をいれ使っています。

 

使い始める前のあく抜き作業

あく抜きの意味とやり方

一番最初にやることはあく抜き(匂い抜き)です。

自然素材なで、最初は木の香りが強めです。

気にならない方はそのまま使い始めても問題ありません。

これは、ご飯にえぐみとして匂いが付くのを気にならない程度に薄める作業です。

この作業を一回行えば、その後は必要ありません。

米のとぎ汁、もしくはお湯を桶いっぱいに入れて、そのまま2時間程度放置。

※我が家は米のとぎ汁で行っています。

その後、全体を水洗いして丁寧に水分を拭いて1日~数日、日陰干しで充分に乾燥させます。

これだけです。

そんなに面倒な作業ではありませんのでご安心ください。

 

あく抜きの注意

※おひつは水を入れる用途で作られていませんので水漏れする可能性があります。

あく抜きはシンクなど、水漏れをしても問題のない場所で行ってください。

※あく抜きの際にお酢を使う方法がよく紹介されていますが、お酢は酸性なので水漏れや染み出てきた場合にお酢の成分でタガが錆びてしまい、錆の成分で木質が黒く染まることがありますのでおすすめできないとのことです。注2

 

おひつへご飯を移す作業

手順

1:ご飯はフワッとお櫃へ移し替える。

おひつにご飯をいれる風景

2:最後に布巾をかけて、蓋をする。

おひつに布巾をかけて蓋をする

 

3:蓋をしてから10分ほど寝かせてあげてください♪

 

布巾で内側を拭くこと

内部での水分が調整され、こびりつきの心配が少なくなります。

匂いや色も染み込みにくくなり、黒ずみ予防にもなります。

 

おひつに移す時の注意

お米のこびりつきを心配し、最初にお櫃の中を水で直接濡らすという方もいらっしゃるそうですが、その必要はありません。

濡らしすぎてしまうと調湿の機能が弱まり、おひつの能力を存分に活かせなくなってしまいます。

 

解説動画

あわせて読みたい

補足情報

炊きあがりのご飯を入れる時の注意

おひつに炊飯すぐ(蒸らしていない状態)のご飯を入れる際は、布巾(さらし)をかけて蓋をせずに10~15分おいてから蓋をしてください。

 

おひつでの保存時間

夏場:室内であれば半日~1日程度

冬場:1日~2日程度

※気温や状況によりご飯の状態は変わりますので、あくまで参考程度にお考えください。

ご飯やお櫃の痛みを防ぐためにも、季節にかかわらずお早めにお召し上がりください。

 

参考文献・引用資料(文中脚注)

1:引用元:「創業明治41年 釜浅商店料理道具案内」、2015/3/13、p126

2:参考出典:https://umezawa-u.store/blogs/

2:引用元:キナリノHP:https://kinarino.jp/cat2/38218#

3:引用元:キナリノHP:https://kinarino.jp/cat2/38218#

4:引用元:「サライ.jp」https://serai.jp/hobby/1121316

5:参考文献:「日本の森と木の職人(地球の歩き方 GEN STONE9)、2007/5/12、西川栄明

6:参考元:「株式会社 山一HP」:https://yamaichi-kiso.jp/free/shouhinnokodawari